普段全然入らないくせに、久々に仕事で遠くに来たのでラーメン屋に入ったら、有線で90年代J-POPが掛かってて、耳に憶えのある曲が流れてきた。
♪太陽浴びて 踊りだそうよ
こういう時にすぐさまスマートフォンで検索できるのだからいい時代になったものだ。それはSPEEDの「Body & Soul」という曲だった。SPEEDってそういえば全然知らないな、世代のはずだけど。僕がものごころがつくのが遅かったからだけど。
さて次の日にさっそくファーストアルバムを聴いてみたものの「Body & Soul」ほど僕の心を掴む曲はなくってガッカリ。んで、しばらく「Body & Soul」を繰り返し聴いていたのだけど、あるフレーズが耳に引っかかる。
♪痛いこととか恐がらないで もっと奥まで行こうよ いっしょに…
僕がスケベだからだけではないと思うが、これはセックスの歌なのでは?と思った。
歌詞を読んだ。「そうだったら面白いな」なんて心持ちで眺めていたのだけど、もはやそうとしか思えない歌詞だ。
♪甘い恋のかけひきは 言葉じゃ足りないから
ここから
♪痛いこととか
へ続く。
♪Body & Soul 全部脱いじゃえば Body & Soul 勇気を出して
これは初セックスだなと思わせる。が、しかし2番ではもう慣れたものである。
♪平凡な毎日じゃつまんない! ドキドキするような快感と Chanceを今すぐGetしたい!
すっかりセックスの虜だ。しかも童貞を捨てたクソ野郎並みに達観するのだから参ったものだ。
♪ほんの少し世の中が わかってきたこの頃は 傷つくことも増えてきたけど 最後は自分には負けたくない
しかし、回数を重ねるごとに処女を捨てたことをもったいないと思ったのだろうか。
♪奪われたものを 取り返さなきゃ
どうするつもりなのだろう。
♪今日も出逢い求めて 街へくり出そう 今は誰にも縛られたくない!
そういう彼女が
♪全部脱いじゃえば 勇気を出して
と歌えばまるでまだセックスに踏み出せない級友を誘ってるように聞こえるから不思議なものだ。
そう考えると、いやしかし「Body & Soul」ってタイトルも「身体(Body)だけじゃなくて魂(Soul)まで繋がっちゃう(&)ネ」って援交オヤジのたわごとにも見えてくる。困った困った。
こんなセックス賛美を歌うのは当時12~15歳の女の子だというのだから驚きである。少女がけすけな性を歌うのは山口百恵の「青い果実」など特に珍しくないとはいえ、露悪な大人もいるものである。ほんとにヒドい。最高。
初出:note(2018.5)